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設立趣旨書
1 趣旨

 1950年ごろまで、わが国の農業の土地利用は、集落水田地域、里山地域、水源地・奥山地域に区分され、その機能に応じて適切な環境管理が行われてきた。里山地域では雑木林は燃料・飼料・肥料などを採取し、茅葺きに利用するための茅場と呼ばれる草地は質量を確保するために人工的な維持管理および、厳しい取り決めも必要とされた。このように長い年月をかけて飼肥料や生活資材の生産など集落住民の生活を支える場として利用する人間の収奪と手入れが講じられ、自然植生への遷移を防いできた。
 今日の里山地域は、農業従事者の減少化・高齢化の進展、農家経済の低迷、食料品の多様化、などの社会経済情勢の急激な構造的変化により、労力を要しての里山地域から収奪する必要性は無くなり、人間の影響が停止した事による自然に任せた荒廃地の増加とともに里山のエコロジーのシンボル的存在でもある茅葺き屋根の風景が喪失している。
地球温暖化、食糧問題などの課題と、身近にあっても人が立ち入らなくなった雑木林や放棄田など里山周辺の土地利用は決して無縁では無いと考えられる。
 そこで、我々は農林業が抱える構造的な問題のうち、里山の整備・景観保護にまで手が回らない人手不足を扶助し、地域とネットワークを結び里山の環境の改善、再生、整備に寄与するために、以下の基本理念を念頭において活動する。

活動の基本理念

●放棄地での刈払い、雑木林の伐採では景観に配慮する。
●除去する樹木の選定は炭素固定機能と生態系の活性化に配慮する。
●発生したものは有効な資材としてエコ循環型の利用と普及促進を検討する。

 本団体は国営明石海峡公園神戸地区のなかで公園管理運営に寄与する任意団体の一つとして(名称:あいな茅葺くらぶ)活動を続けていたものを、組織基盤を確立して持続可能な活動を期するため今後は「特定非営利活動法人 あいな里山茅葺同人」として名称を改め、公園で培った知識・経験を公園内外に展開し、エコロジー循環型の景観保全を通して、社会貢献するために設立する。


2. 申請に至るまでの経過

平成16年 4月  国営明石海峡公園神戸地区 任意団体あいな茅葺くらぶ結成。
平成16年 5月  国営明石海峡公園神戸地区 草地・樹林管理者技能講習受講。
平成16年12月  動力式仮払い機・チェーンソー安全管理者講習・教育終了。
平成17年〜現在  国営明石海峡公園神戸地区 棚田地域草地・樹林管理活動。
平成17年12月  国営明石海峡公園神戸地区 茅葺民家復元参加。
平成18年 6月  播磨町 大中遺跡公園 茅葺イベント参画。
平成20年 5月  甲南女子大学 学習林整備。
平成20年 7月  設立総会開催。
平成20年7月21日

特定非営利活動法人 あいな里山茅葺同人



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